相手の出方によって先後の技を使いわけよう
相手の出方によって先後の技を使い分けていますか?
そもそも、「先」と「後の先」について、理解は充分でしょうか。
剣道では「先をとれ」ということを良く言われますが、これは単に相手より先に打てということではなく、相手が打突を先にしてきたとしても、自分が先をとっているということはありますよね。
一方後の先の技は、相手が仕掛けてきた技に合わせて掛けることですが、この二つがしっかりと使い分けていれば、剣道の試合で相手をとらえる機会は増えるので、それだけ勝てる可能性がぐんと高まる筈です。
そして、これは私が良くやるのですが、相手の出方を探るために通常よりも左足をわずかに深く寄せるようにします、
そうすることで、剣先が5〜10cm程度詰まってくるので、このわずかな間詰めを使って相手を攻め崩して、前に出てくるのか、下がるのか、居付くのかなど相手の反応を伺うようにするのです。
相手がこちらの攻めを感じて居付いたなら、そのまま先をかけて打って出るようにします。
逆に相手が前に出てきたなら、これは先をかけて打突の機会を感じさせたということになり、その場合は、後の先で相手の竹刀をするり上げ応じ技に変化させます。
相手が下るようなら無理して打突する必要はなく、再度攻め合いになります。
また、相手が出てきたときの技の使い分けとししては、誘いに乗り打って出てきたようなら、こちらとしては相手の出ばなに乗るか、相手の技に応じて返すなどの選択肢になりますよね。
ですがここで気をつけなければいけないのは、相手が出てきたところ打つから出ばな、打ってきたところを返すから応じ技ではありません。
先をかけ、相手を誘い出しているからこそ、そこに生じた隙を瞬時に打つことが出来るのです。
そして、相手の出ばなをとらえるには、出小手が効果的でしょう。
何故なら、こちらの攻めによって誘い出されているので、手元が不用意に上がっている筈だからです。
一方、応じ技はやはり返し胴でしょう。
相手の竹刀を出来るだけ前で受けとめることが大切で、受けたらすぐさま胴に変化させましょう。