打突スピードを鍛える壁を使った練習法とは?
剣道の試合に勝つには、身構え・気構えに加えて技を仕掛けるときの打突スピードも不可欠です。
構えには身体全体に意識をくばって、相手に対してすぐさま対応できる体勢である身構えが基本ですが、試合ではどうしても足幅が広くなり前傾しがちです。
そのような構えになると、相手の急な動きにすぐさま対処できず、隙を与えたり、打突の好機に即座に技も出せなくなってしまいます。
そのため、試合で勝つためには、構えの見直しと技を仕掛けるときの打突に入るスピードを鍛える必要があります。
それには、土台となる足が重要です。試合で足幅が広くなりがちの人は、構えでは足幅を狭め、左足から頭上までが垂直になるような気持ちで構えるようにするといいでしょう。
肩の力を抜き、力まずに自然体を作ります。背筋をピンと張り、目線は相手を見据えるようにします。また、肩に力が入ると背中も丸まりますので、竹刀はなるべく軽く握り、打突の瞬間のみ力を入れるようにするといいかと思います。
この構えを相手と向き合ったときもなるべく維持し、体勢の崩れを極力少なくするようにします。
打突に入るスピードを鍛えるのに有効な練習法が壁打ちです。打突の好機と感じたときに鋭い出足で打ち込めるように、竹刀を持たずに壁に向かって構え、踏み込み足を繰り返すのです。
これを行うことで、腰始動での打つ感覚を高められます。剣道では「手で打つな!腰で打て」とよく言われます。
前に進むときには後ろ足の左足で前の右足を動かしますが、これは腰で右足を送り出すということにもなります。
その他にも壁を使った練習方法としては、竹刀を壁に当てておき、腰の力で竹刀をグッと壁を押すようにします。
そうすることで腰に力が入りますので、その力をタメて腰から技を出していくというイメージで練習を行うようにします。
これは壁だけでなく、アイデア次第で親子など2人で行ったりすることもできます。これなら、家でいつでも打突に入るスピードを鍛えることができますね。
試合で勝つためにも、この機会に基本の構えの見直しと、腰始動での打突スピードを鍛えていきましょう。