跳び込み胴の2つのポイントとコツ
跳び込み胴が上手くできますか?
跳び込み胴は、こちらから積極的にしかけて相手の手元を上げさせて右胴を打つ技です。
跳び込み胴は剣道の仕掛け技になりますが、技術的には結構難しい技ということもあり、現在ではあまり見なくなりましたが、だからこそ身につけておいて損はないと考えます。
実際、数年前に行われた全日本少年剣道大会の決勝戦での跳び込み胴で1本をとったのが印象に残っています。
跳び込み胴は当然、相手にスキがない状態では胴を打つことができません。
そのため、跳び込み胴で1本を取るためには、手元を相手に上げさせて胴にスキができるようにさせることが必要です。
それには、ポイントが2つあります。
1つ目は相手に対して真っ直ぐ間合に入ること。
なぜなら、最初から斜めに入ろうとすれば胴を打とうとしているのが相手に気づかれてしまうからです。
2つ目は、竹刀を真っ直ぐに振り上げることです。
面技と同じように竹刀を振り上げることで、相手は警戒して手元を上げるようになるからです。
また、こちらが攻めていても相手の手元が上がらないようなときには、こちらの攻めが相手に十分に伝わっていないということになります。
なので、思いきって相手の竹刀を上から押さえて間合いに入るようにするといいでしょう。
こちらが強い攻めを見せることで、相手はより警戒して面を防ごうと手元を上げるはずです。
そして、相手が面をかばったところで前腕を返して、ふところに跳び込び込んで斜め45度に竹刀を振り下ろして、右胴を打ちます。
このときには、有効打突の条件にあるように刃筋正しく、物打ちで右胴を打ちましょう。
いずれにしても、まずは胴打ちの基本を押さえていないと、跳び込み胴も上手く決まりません。
なお、跳び込んだときに早く右胴を打とうとする意識が強すぎると、結果、姿勢が崩れた打突になります。
これは通常の右胴打ちと同じで、腰が引けて体勢の崩れた打ちは、打突部位をとらえても1本になりません。
そのため、跳びむ時には腰から相手にぶっかっていくような気持ちを持つことが、跳び込み胴のコツとも言えるかと思います。